
株式会社OUTSENSE:説明会レポート
第一回webセミナー
「ORIFACEで行うプロダクトの課題解決」
2021年11月16日(火)10:30~11:00
はじめに
株式会社OUTSENSEでは、「折り技術」を用いてプロダクトの事業創出・課題解決をサポートする、
サーフェス形状探索システム【ORIFACE(オリフェス)】を活用したサービスを詳しく解説する説明会を開催いたしました。
当日の模様をレポートさせていただきます。

今回の説明会では “ORIFACEを活用したプロダクトの課題解決” に焦点を当て、その手法や活用事例など詳しくご紹介いたしました。
当日は、企画会社から製造業の方々まで様々な業種の皆さまにご視聴いただき、その業界の方々ならではの視点で多くご意見・ご質問を頂きました。
ご参加していただいた皆様ありがとうございました。
OUTSENSEの紹介とORIFACEの概要
本編の説明会では、まず代表取締役 高橋より、会社・事業内容やサービスプランを紹介させていただきました。

まず、OUTSENSEの「折りを学ぶ」、「折りを考える」、「折りを造る」という3つの事業内容に関してご説明しました。
「折りを学ぶ」では、子供たちへの教育や社内講演などを通して折りを広く知っていただくことで、
みなさまとの協業に向けた検討を広く行っていくことを目的としております。
「折りを考える」では、皆様との協業を検討するために、皆様のアイディアを簡易試作させていただくプランや皆様のアイディアを発散させ
事業アイディアを創出するプランをご用意しております。
「折りを造る」では、製品の商品化、産業導入を目指して試作開発、製品開発フェーズに入っていきます。
委託開発をいただける試作開発プランと、協業を推進する共同研究開発プランを実施いたします。
3つの事業内容のもと、子供教育プラン、簡易試作プラン、試作開発プラン、共同研究開発プラン等、ニーズに応じて様々なプランをご用意しており、それぞれをご紹介いたしました。
サービスプランについては、事前にご質問をいただく機会も多かったため、参考にしていただけたのではないかと思います。

続いて、弊社の強みである折り工学の内容と本日のメインテーマであるサーフェス【ORIFACE】の概要について紹介いたしました。
折り工学とは、形状の自動生成、解析や分析を行う計算工学、材料や製造といったものづくりを指す生産工学、製品への設計要求を数式化する物理工学の3分野から形成されている工学分野のことです。
【ORIFACE】は三つの新たな価値を提供することができます。
・Foldability(折り畳み):折り畳み性、収納性の向上
・Metamaterial(メタマテリアル):折り特有の機能性、衝撃吸収性、剛性の向上
・Complex modeling(複雑な形状を簡易に製造):複雑な形状を簡単に製造し生産性、施工性の向上
本説明会では Metamaterial の高剛性を例に挙げてORIFACEにおける課題解決をご説明いたしました。
ORIFACEの具体的な課題解決の方法について
【ORIFACE】の具体的な課題解決の方法に関しては、取締役CTO石松より解説いたしました。

具体的な事例として、サーフェスの強度が低いという課題に対し、折りを入れることにより、課題を解決したトタン屋根の事例を紹介いたしました。
折りは、折るだけで剛性を高める事ができるため、既存の製造方法にプレス加工を加えるだけで、既存の厚みを減らすことに成功しました。
~【ORIFACE】による高剛性化の例:トタン屋根~
1.トタン屋根に用いられている材料、支持方法を整理し環境条件を設定
2.それらをもとに折りの自動生成とデータベース化を行なう
3.データベースの中から既存の製造方法や規格品への取り付けが可能な高剛性形状を探索
4.トタン屋根の最適な形状を選定
具体的なフローをご紹介したことにより、視聴いただいている方々より「既存の構造物が本当に最適な構造をしているのか、意識して見ようと思います。」等の声をいただき、関心の高さを伺えました。
質疑応答
説明会後半は、参加者の皆様からいただいたご質問に回答する時間を設けました。
いただいた質問とその回答を少しご紹介させていただきます。
Q.設計から製造まで一貫しての依頼ではなく、切り分けて依頼できますか?
A.可能です。ご要望に合わせて設計のみ、解析のみも承っています。
Q.設計検討出来ない素材はありますか?
A.折り畳みをしたいという要求以外であれば、プレス加工や板金加工で製造できる材料に関しては設計検討可能です。
折り畳みに関しては繰り返し折り曲げられる特性がある材料のみとなります。
Q.構造という点以外で、何か新しい価値をつけることはできますか?
A.構造力学以外でも、音響、光、熱力学、流体力学、等でも解析、かつ形状の自動生成を行い、
新しい価値をデータベース化して取り出すことができます。
その他多くのご質問をいただきました。
今回、初めてのウェブ形式でのセミナーでしたが、滞りなく進行することができ、開催後のアンケートでもご満足の声を多数いただくことができました。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
30分間の説明会では扱いきれなったテーマもあり、今後も発信を継続して行きたいと思います。
次回は「ORIFACEで行うプロダクトの事業創出」というテーマで行なった第二回説明会をレポートいたします。ぜひお楽しみに。