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【バナナペーパー?】なぜバナナ?一体どんなもの?本記事を読めば全て分かります!

作成日:2022年11月12日 更新日: 2025年2月18日

近年、SDGsや環境意識の高まりに伴い、持続可能な新素材が注目を集めています。 その中でも「バナナペーパー」は、環境保護と社会貢献の両面で注目される革新的な紙素材です。

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目次

バナナペーパーとは?

バナナペーパーとは、アフリカ・ザンビアで栽培されるオーガニックバナナの茎から抽出した繊維を主原料とし、古紙や森林認証パルプを組み合わせて作られる紙です。

バナナは1本の茎から、1度しか実が取れません。
そのため、収穫時に茎も切り廃棄していました。
そこで、今までは廃棄されていた茎を再利用したのが、バナナペーパーです。

バナナの茎の繊維を日本の和紙工場等で加工をし、バナナペーパーが作られています。(日本初のフェアトレード認証紙)

廃材を有効活用するという点が昨今のトレンドと合致しており、「SDG17項目すべてに貢献する」素材として、注目を集めています。

なぜバナナ?

世界では毎日、約100万トンの紙が使用され、その約90%が木材を原料としています。

しかし、木は成長に10~30年を要し、紙の需要増加に伴う森林破壊が深刻な問題となっています。

そこで、バナナの出番です。

バナナは世界各国で栽培されており、多くの人々の栄養源となっています。

収穫する際は新しい果実が健康に育つために、古い茎を切る作業が必要ですが、一般の木と違い、バナナの場合切った茎は1年経たずに再生し、新しいバナナの実がなります。

つまり、紙を製造する上で、一般的な木と比べて、バナナはサステナブルな原材料なのです。

参考:(株)ワンプラネット・カフェ

 

フェアトレードとバナナペーパー

バナナペーパーは、日本初のフェアトレード認証紙としても知られています。

フェアトレードとは、発展途上国の生産者に適正な報酬を支払い、労働条件の改善や環境保全を支援する仕組みです。バナナペーパーの生産は、ザンビアの最貧困層の人々に雇用を提供し、彼らの生活向上に寄与しています。

バナナペーパーとSDGsの関係

SDGsとは「Sastainable Development Goals」の略で「持続可能な開発目標」のことです。バナナペーパーの取り組みはSDGs17項目すべてに貢献することができると注目されています。ここでは、バナナペーパーとSDGsの関わりについて、一部を紹介します。

目標1「貧困をなくそう」&目標4「質の高い教育をみんなに」

バナナペーパーの取り組みは、アフリカの最貧困層の人たちに雇用を生み出し、フェアトレードの活動を通して、1000人以上の貧困層の人々の暮らしを支えています。

バナナペーパーの製造に関わる工場での雇用を行い、これらの仕事から得た収入によって安全な飲み水や栄養のある食事を手に入れたり、マラリアを予防するための蚊帳を買ったり、病院に行けたり出来るようになりました。

さらに、バナナペーパーの収入の一部は子供の就学や、女性の教育支援に当てられています。また、バナナペーパーの原料となる茎は、オーガニックバナナ農家からのみ仕入れられているため、経済的に不利な立場にある小規模農家を支えることにも繋がります。

目標13「気候変動に具体的な対策を」

紙の原料となる木は、木材として使用できるまでに約40年という長い年月を要します。

このため、森林の再生が森林伐採に追いつかないため、森林が減少しています。

これにより地球温暖化、土砂災害など様々な環境問題を引き起こしています。

しかし、バナナは先程述べたように1年経たずに再生し、バナナペーパーに使用される材料を短いスパンで手に入れることができます。

バナナペーパーを利用することによって、森林が守られ、多くの人々、生物を守ることができるため、非常に環境に優しいのです。

日本とアフリカをつなぐもの

バナナペーパーは”Made in Japan”ではなく、”Made with Japan”の製品と言えます。

バナナペーパーはこれまでに挙げた環境問題の改善や、アフリカの貧困問題の解決に役立つことに加えて、バナナペーパーは日本の和紙工場で古紙を加え、質の高い紙を作っているため、日本の伝統技術の継承や雇用創出につながる可能性もあります。

最新の取り組みとイベント

2024年には、大阪で初めて「ワンプラネット・ペーパー®・フェス2024」が開催され、バナナペーパーに関する最新情報や製品が紹介されました。

このイベントでは、ザンビアの現地状況やエシカル消費に関するセミナーも行われ、多くの参加者がバナナペーパーの可能性を共有しました。(PRTIMES

まとめ

バナナペーパーは、環境保護と社会貢献を両立させた革新的な素材です。その生産と利用は、SDGsの達成に向けた具体的な一歩となり得ます。

私たち一人ひとりがバナナペーパーを選ぶことで、持続可能な未来づくりに貢献できるのです。

OUTSENSEで、バナナペーパーを使用した製品を作る機会がありましたら、こちらでもお知らせいたします!

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株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性のや機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。

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株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性や機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。本ブログでは、「折り工学」や研究開発、環境技術について発信しています。

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