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【WBSとは?】研究開発プロジェクトを成功に導くWBSの作り方と活用法
作成日:2024年6月17日 更新日:2025年1月21日

「WBS」を聞いたことがありますか?「ワールドビジネスサテライト」のことではありません(笑)。
プロジェクトマネジメントに欠かせない手法の一つです。
特に、複雑な研究開発プロジェクトでは、進行管理やチーム間の連携をスムーズにするために非常に有効です。本記事では、WBSの基礎から具体的な作成手順、活用法までを詳しく解説します。
ス ポ ン サ ー リ ン ク
目次
WBS(作業分解構造)の基本とは?
WBSの定義と目的
WBSは、プロジェクトを小さなタスクに分解し、各タスクを視覚的かつ階層的に整理するフレームワークです。
プロジェクトの複雑な構造を単純化することで、作業内容を明確にし、スムーズなプロジェクト進行を可能にします。
(Project.co) (Coursera)
- プロジェクト全体のスコープを可視化
WBSは、プロジェクトの全体像を視覚的に表現し、何をすべきかを一目で理解できるツールです。特に、スコープが曖昧になりやすい研究開発プロジェクトでは、この手法が非常に効果的です。 - 役割と責任の明確化
各タスクの担当者や期限を明確にすることで、チームメンバーが自身の役割を把握しやすくなり、無駄なコミュニケーションコストを削減できます。
WBSが研究開発において重要な理由
研究開発プロジェクトでは、未知の要素や変化する要件が多く、進行管理が困難です。
WBSを活用することで、以下のようなメリットが得られます。
- タスクの優先順位付けが容易になる
各タスクを分解し、重要度や依存関係を明確にできるため、どのタスクを優先すべきかが判断しやすくなります。 - 進捗状況のモニタリングが簡単に
階層的な構造を持つWBSを使うことで、進捗状況を定期的に確認しやすくなります。
WBSの主要要素とその役割
WBSレベルとその役割
WBSは階層構造を持ち、通常は3つ以上のレベルに分かれています。各レベルは、親タスク、依存タスク、サブタスクで構成されており、それぞれの役割が明確に定義されています (Lucidchart)。

WBS辞書の作成とその活用
- リソースの効率的な割り当て 各タスクに必要な人員、設備、予算を具体的に記載することで、リソースの最適化が可能になります。
- 進捗測定が容易に 各タスクの完了基準を明確化することで、進捗状況を正確に把握できます。 (Coursera)。
研究開発プロジェクトに適したWBSの種類
デリバラブルベース(成果物ベース)のWBS
デリバラブルベース(成果物ベース)のWBSは、プロジェクトの成果物に基づいてタスクを分解します。各タスクは特定のチームや個人に割り当てられ、プロジェクトの終了までに完了すべき明確なアウトプットが設定されます (Project.co)。

フェーズベースのWBS
プロジェクトを進行段階ごとに分ける方法です。この手法は、進捗を確認しやすい点がメリットです。
フェーズ例: 調査 → 設計 → 製造 → テスト → 展開。 (Asana)
ハイブリッドWBS
デリバラブルベースとフェーズベースを組み合わせた柔軟な方法で、複雑なプロジェクトで特に有効です。 (Project.co)
WBS作成のステップバイステップガイド
WBS作成ガイド:ステップバイステップ
- プロジェクトスコープの定義
目標、成果物、スケジュール、リソースを明確に設定します。 - 資料の収集
プロジェクト計画書、リスク分析結果、スコープ記述書を整理します。 - タスクの分解
最終成果物を分解し、サブタスクごとに階層構造を作成します。 - 役割の割り当て
各タスクの責任者、リソース、期限を明確にします。 - 依存関係の特定とスケジュール作成
タスク間の依存関係を特定し、プロジェクト全体のスケジュールを可視化します。
(The Digital Project Manager)。

WBSを活用したプロジェクト管理のベストプラクティス
タスクの依存関係とスケジューリング
- 柔軟性を確保
プロジェクトの進行中に要件が変わる場合でも、WBSを柔軟に調整できる設計を心がけましょう。 - サポート活動を統合
トレーニング、ドキュメント作成、顧客向けのテストなど、成果物以外の重要な活動もWBSに含めることがポイントです。 - モニタリングの仕組みを構築
ガントチャートや進捗レポートを併用し、タスクごとの進捗状況を定期的に確認しましょう。

まとめ
WBSは、プロジェクト管理における強力なツールです。特に研究開発プロジェクトでは、タスクを明確化し、進捗を効果的に追跡するために不可欠です。効果的なWBSを活用することで、プロジェクトの成功確率を大幅に高められます。
OUTSENSEでもシステムズエンジニアリングの手法を取り入れており、研究開発だけでなく展示会出展等の営業活動にもWBSを活用しています。
宇宙開発への新規参入をご検討されている会社様に、導入のお手伝いをさせていただいた実績もございますので、プロジェクト管理でお困りの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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こ の 記 事 を 書 い た 人
株式会社OUTSENSE(あうとせんす)

株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性のや機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。
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株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性や機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。本ブログでは、「折り工学」や研究開発、環境技術について発信しています。
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