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初心者でも分かる!立体造形の設計手法と3Dプリンター等の最新技術

作成日:2024年7月22日 更新日: –

最近では3Dプリンターの登場によって立体造形が手軽にデザイン・試作・製造できるようになりました。立体造形はどのようなステップで実践されているのか、使われているツール等、詳しく解説します。

ス ポ ン サ ー リ ン ク

目次

立体造形とは?基本から学ぶ設計手法

立体造形は、二次元の図面やデジタルモデルから三次元の形状を創り出すプロセスを指します。設計手法としては以下のステップがあります。

  1. コンセプトの確立: まず、どのような立体物を作りたいのか、目的や用途を明確にします。
  2. スケッチと図面: 手描きのスケッチやコンピュータでの簡単な図面を作成し、形状やサイズを決定します。
  3. 3Dモデリング: CADソフトを使用して、詳細な三次元モデルを作成します。ここでは、設計の細部まで正確に描き出します。
  4. プロトタイピング: モデルを元に試作品を作成し、形状や機能を確認します。必要に応じて修正を加えます。

最新の立体造形技術の紹介

立体造形技術は日々進化しています。最近の技術として注目されるものをいくつか紹介します。

  1. 3Dプリンティング: 樹脂や金属粉末を層状に積み上げて形状を作る技術。複雑な形状や小ロット生産に適しています。
  2. CNC加工: コンピュータ制御で金属やプラスチックを切削加工する技術。高精度な部品製作が可能です。
  3. レーザーカッティング: レーザーを用いて素材を切断する技術。細かいカットや複雑な形状の切り出しが得意です。
  4. 光造形(SLA): 光硬化樹脂を使用し、紫外線レーザーで硬化させる技術。滑らかな表面仕上げが特徴です。

立体造形デザインのポイント

立体造形のデザインにおいては、以下のポイントを押さえることが重要です。

  1. 機能性: デザインが実際に使いやすいかどうか、目的に合った機能を備えているかを確認します。
  2. 美観: 見た目の美しさや形状のバランスを考慮します。色彩や質感もデザインに影響します。
  3. 材料の選定: 使用する材料の特性を理解し、適切な素材を選びます。強度、柔軟性、耐久性などがポイントです。
  4. 製造のしやすさ: 実際に製作する際の工程を考慮し、無駄なく効率的に作れるデザインを心がけます。

写真:立体造形による鷹の壁面装飾SORIORIサービス(OUTSENSE) 

初心者のための立体造形の設計ステップ

初心者が立体造形を始めるには、基本を押さえた簡単なプロジェクトから取り組むのが良いです。以下のステップで進めましょう。
  1. 設計ソフトの習得 : 初心者向けのCADソフト(例:Tinkercad、SketchUp)を使って、基本的な操作を学びます。
  2. 簡単なプロジェクト : 例えば、ペン立てやキーホルダーなどのシンプルな形状を設計してみましょう。
  3. プロトタイピング : 作成したモデルを3Dプリンターで出力し、実際に手に取って確認します。
  4. フィードバックと改良 : 試作品を元に改善点を見つけ、デザインを修正します。

役立つツールとソフトウェアの紹介

立体造形に役立つツールとソフトウェアを紹介します。これらは初心者でも直感的に使えるものが多いです。

Tinkercad

無料で使える初心者向けの3D設計ソフト。直感的な操作で簡単にモデルを作成できます。

SketchUp

シンプルな操作性で、建築やプロダクトデザインに向いています。無料版もあり、初心者でも始めやすいです。

Fusion 360

高機能なCADソフト。3Dモデリングだけでなく、解析やシミュレーションも可能です。

Blender

無料のオープンソースソフト。アニメーションやゲーム開発にも使える多機能なツールです。

立体造形の設計から製作までの流れ

立体造形の設計から製作までのプロセスを以下のステップで進めます。

  1. コンセプト設計 : 目的に合った基本デザインを考案します。
  2. 詳細設計 : 具体的な寸法や形状をCADソフトで詳細に設計します。
  3. プロトタイピング : 試作品を作成し、設計の確認と修正を行います。
  4. テストと評価 : 試作品の性能や使いやすさを評価し、必要な改良を加えます。
  5. 最終製作 : 改良を重ねた設計を元に、最終的な製品を製作します。

3Dプリントを使った立体造形の実践方法

3Dプリンターを使った立体造形の具体的な手順を紹介します。

  1. 3Dモデルの作成: CADソフトを使ってデジタルモデルを作成します。
  2. モデルの準備: 3Dプリントに適したファイル形式(例:STL形式) に変換し、必要なサポート材を追加します。
  3. プリンターの設定: 使用する材料やプリントパラメータ を設定します。温度や層の高さなどを調整します。
  4. プリント開始: 3Dプリンターにデータを送信し、プリントを開始します。プリント中は進行状況をモニタリングし、トラブルがないか確認します。
  5. 後処理: プリントが完了したら、サポート材を除去し、表面を仕上げます。必要に応じて塗装や接着を行います。

クリエイティブな立体造形設計のプロセス

クリエイティブな設計プロセスでは、自由な発想と計画的なアプローチ が求められます。
  1. アイデアの発想: ブレインストーミングやスケッチ を通じて、様々なアイデアを出します。
  2. コンセプトの選定: 出たアイデアの中から最も魅力的なものを選び、具体的な形状を検討します。
  3. プロトタイプの作成: モデルを3Dプリンターで出力し、実際の形状やサイズを確認します。
  4. テストと改良: 試作品を使ってテストし、改善点を洗い出します。必要に応じてデザインを修正し、再度プロトタイプを作成します。

アートと工学が融合する立体造形の設計アプローチ

立体造形は、アートと工学の両方の要素を取り入れることで、機能的かつ美しい作品を生み出すことができます。
  1. デザインの美学: 見た目の美しさや形状のバランスを追求します。色彩や質感も重要な要素です。
  2. 機能の実現: 目的に合った機能を確保します。強度や耐久性、使用感などを考慮します。
  3. 素材の選定: 適切な素材を選び、デザインに反映させます。素材の特性を理解し、効果的に活用します。
  4. 製造技術の応用: 最新の製造技術を駆使して、デザインを実現します。3DプリントやCNC加工などを組み合わせて活用します。

写真:壁面装飾SORIORIサービス(OUTSENSE)

立体造形設計に必要なスキルと知識

立体造形の設計には、以下のスキルと知識が必要です。

  1. 図面の読み書き: 基本的な図面の作成や読み方を理解します。寸法や形状を正確に表現する技術が求められます。
  2. CADソフトの操作: CADソフトを使って、三次元モデルを作成するスキルが必要です。基本操作から高度な機能まで習得します。
  3. 素材の理解: 使用する材料の特性を理解し、適切な選定を行います。強度、柔軟性、耐久性などを考慮します。
  4. 製作技術の知識: 3DプリントやCNC加工など、製作技術についての知識が必要です。各技術の利点と制約を理解し、適切に活用します。

まとめ

立体造形の設計は、多くの技術と知識を必要とする複雑なプロセスです。初心者でも、正しい手法とツールを使えば取り組むことができます。最新技術の活用や、クリエイティブなアプローチを通じて、より魅力的で機能的な作品を作り出しましょう。

OUTSENSEでも、3DCAD等を使って「折り工学」を活用した製品の立体造形をデザインし、3Dプリンターを使って出力したり、レーザーカットしたPPを折ることで立体に仕上げていくこともあります。折り工学を活用した製品の設計や試作品作成、製品製造等、柔軟に対応可能です。ぜひご相談ください。

ス ポ ン サ ー リ ン ク

こ の 記 事 を 書 い た 人

株式会社OUTSENSE(あうとせんす)

株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性のや機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。

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株式会社OUTSENSE

(あうとせんす)

株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性や機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。本ブログでは、「折り工学」や研究開発、環境技術について発信しています。

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