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環境配慮設計の概要と導入メリット、実践例を紹介!

作成日:2023年3月25日 更新日: 2024年5月16日

「環境配慮設計」という言葉を耳にしたことはありますか?SDGs、特にエコ・環境保護への意識が高まる中、製品の設計段階から環境に配慮することが求められてきています。本日は環境配慮設計について、ご紹介します。

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環境配慮設計とは

環境配慮設計とは、DfE(Design for Environment)、環境適合設計、エコ・デザインとも呼ばれており、建物や製品などの設計段階から、環境に配慮した取り組みを行うことを指します。 具体的には、エネルギーや資源の使用削減、廃棄物の削減・再利用、環境に配慮した素材や工法の採用、環境に対する影響の低減、利用者の健康や快適性に配慮した設計などが挙げられます。 環境配慮設計には、3R設計、省エネ設計、ユニバーサルデザイン、安全設計、文化財保存設計などの考え方が含まれます。環境配慮設計を行うことで、環境保護やエネルギーの節約、廃棄物削減などの社会的責任を果たすことができます。

環境配慮設計が求められる背景

環境配慮設計は、以下のような背景から求められています。

環境問題の深刻化

地球温暖化、自然災害、大気汚染、水質汚染、廃棄物問題など、世界中で環境問題が深刻化していることが背景にあります。

環境保護意識の高まり

環境保護の重要性が高まり、企業や消費者の環境保護意識も高まっています。企業は、環境に配慮した製品を提供することで、顧客からの信頼や支持を得ることができます。

環境規制の強化

環境規制が強化され、環境に配慮した製品や施設の設計が以前より求められるようになりました。また、環境規制に適合することで、企業の信頼性や企業価値を高めることができます。

CSR(企業の社会的責任)の重視

企業が社会的責任を果たすことが求められるようになり、環境に配慮した取り組みが企業のCSR活動の一環として重要視されるようになっています。

資源の枯渇や価格上昇

資源の枯渇や価格上昇が進んでおり、環境に配慮した製品やサービスの需要が高まることが背景にあります。

環境配慮設計の評価指標

環境配慮設計の評価指標として資源有効利用促進法が重要な役割を果たしています。この法律は、製品・包装材の資源利用効率の向上を目的として制定されており、環境配慮設計の考え方を導入し、資源の効率的な利用を推進することを目的としています。

この法律では、製品・包装材の資源利用効率の向上に向けて、資源の使用量の削減、再使用/再生利用の促進、原材料の代替による資源の使用効率の向上、製造工程における資源の効率的な利用を定めています。

これらは、環境に配慮した製品・包装材の開発や生産において、具体的な指針となります。また、資源有効利用促進法に基づく環境配慮設計により、企業は環境への配慮を行いつつ、生産性の向上やコスト削減を実現することができます。さらに、消費者にとっても、製品や包装材の質や価格が向上することで、利便性や経済性が高まることが期待されます。

環境配慮設計には、法律によって規制される範囲もあるため、上記のような資源有効利用促進法などの法律やガイドラインを遵守することが求められます。企業は、自社の製品や包装材について、これらの評価指標に基づいた評価や改善を行い、環境に配慮した製品づくりを進めることが求められます。

【参照元】

環境省「資源有効利用促進法」

https://www.env.go.jp/recycle/recycling/recyclable/gaiyo.html(2023年3月)

経済産業省「資源有効活用のための政策・施策」

https://www.meti.go.jp/policy/recycle/index.html(2023年3月)

環境配慮設計を導入するメリット

企業が環境配慮設計を導入するメリットとは、どこにあるのでしょうか?以下に代表的な導入のメリットをご紹介します。

環境負荷の低減

環境配慮設計により、製品やサービスのライフサイクル全体における環境負荷を低減することができます。その結果、資源やエネルギーの節約、廃棄物や排出物の削減、自然環境の保全などが実現されます。

コスト削減

環境配慮設計により、エネルギー効率の高い製品や省資源のサービスを提供することで、コスト削減が実現されます。また、廃棄物や排出物を削減することで、処理費用の削減にもつながります。

競争力の強化

環境配慮設計は、市場からの信頼や評価を受けることができ、ブランドイメージの向上や、CSR(企業の社会的責任)の向上につながります。また、エコ製品やエコサービスを提供することで、顧客のニーズに対応することができます。また、省資源や省エネルギーの製品やサービスは、消費者のコスト意識が高まる現在の市場環境において、より需要が高まっています。

環境配慮設計の実践例

具体的な取り組みとして、リサイクル素材の利用、エネルギー効率の向上、梱包物の削減、製造プロセスの改善などの事例があります。以下、設計手法と具体的な企業での事例をご紹介します。

3R設計

3R設計は「Reduce(削減)」「Reuse(再利用)」「Recycle(リサイクル)」の考え方に基づいた設計手法です。具体的な取り組み事例としてトヨタ自動車株式会社の取り組みをご紹介します。

ーートヨタ自動車株式会社では、自動車のライフサイクル全体に3Rの考え方を導入しており、開発設計の際には、エコプラスチックを室内表面積の約80%に採用し、簡易解体設計として締結部にV溝を設けることで引き剥がし作業の簡易化を行いました。また、リサイクル専門の研究所の設立や、生産段階の端材や販売段階における車体の回収によるリサイクルといった取り組みを行っています。

参照:トヨタ自動車株式会社「トヨタグループ3Rの取り組み」

https://www.3r-suishinkyogikai.jp/data/event/H26S1.pdf(2023年3月)

省エネ設計

省エネ設計とは、製品やシステムの設計段階から省エネルギー性能を考慮し、製品のエネルギー消費量を削減する設計手法のことです。省エネ設計を行うことで、製品のエネルギー効率が向上し、エネルギー消費量や二酸化炭素(CO2)排出量の削減につながります。ここでは、三菱重工株式会社の事例を紹介します。

ーーエアコン 「Zシリーズ」は、空気の流れを制御することで、室内の快適性を高めながら、消費電力を抑えることができる省エネ型エアコンです。また、従来品に比べ、効率的な回路構成と高効率コンプレッサーを採用することで、省エネ効果を高めています。

 

参照:三菱重工株式会社「Zシリーズ」

https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/kirigamine/product/2022_z/(2023年3月)

ユニバーサルデザイン

ユニバーサルデザインは、「すべての人が、快適に、自由に、そして安全に生活し、社会参加をすることができる環境」を目指すデザインのことです。つまり、誰でも使いやすく、アクセシビリティ(利用しやすさ)を追求したデザインを指します。

具体的には、高齢者、障がい者、子ども、妊婦など、様々な人々のニーズに合わせて、建物や製品、サービス、情報技術などのデザインを行うことが含まれます。ここでは、株式会社日立製作所の鉄道車両用シートの事例を紹介します。

ーー従来よりも鉄道車両用シートの座面を高く、浅く設計することで、座ると立つ動作による負担の軽減を行った座席が開発されました。高齢者でもストレスなくスムーズな乗降を実現することで、事故や遅延の解消にも繋がっている製品です。

参照:株式会社日立製作所「鉄道車両用シート [ユニバーサルデザインシート]」

https://www.g-mark.org/award/describe/45335(2023年3月)

施工現場における環境配慮

グリーンエネルギーの利用や、施工に関する木材型枠の再利用、粉塵対策や、騒音対策などを実施します。施工現場における環境配慮設計を行うことで、環境負荷の低減に貢献し、地球環境保全に取り組むことができます。ここでは、清水建設株式会社の環境配慮の事例を紹介します。

ーー建設副産物として発生する土砂や瓦礫、金属やガラスなどを再生資源と廃棄物に分けることで、減量化と再資源化に取り組んでいます。4Rの取り組みとして、簡易梱包、空調機のユニット化、構造体のPCa化などを通して、環境配慮に取り組んでいます。

参照:日本建設業連合会「建設工事における 環境保全活動 事例集」

https://www.nikkenren.com/publication/fl.php?fi=75&f=katsudoujirei.pdf(2023年3月)

参照:清水建設株式会社「資源循環・環境汚染防止」

https://www.shimz.co.jp/company/csr/(2023年3月)

環境配慮設計の動向と今後の見通し

地球環境問題が深刻化する中、企業の社会的責任やエネルギー効率の向上、コスト削減などの要因から、ますます注目されるようになっています。今後の見通しとしては、法規制の強化や、消費者の環境意識の高まり、企業の社会的責任の増大などが背景にあることから、ますます環境配慮設計が重要視されるようになると考えられます。また、新たな技術の開発や、省エネ、再生可能エネルギーの利用など、より具体的な取り組みが進んでいくことが予想されます。

環境配慮設計に折り工学は使えるか?

折り工学は環境配慮設計において有用な手法の一つです。折り紙は、単一の平面の紙を折り畳むことで、複雑な形状を作り出す技術です。この技術は、簡単に素材を形成することができ、また、その素材は軽量であり、輸送や保管のコストを削減することができます。

折り工学は、環境配慮設計において、様々な場面で使われています。例えば、複雑な形状を持つ製品の設計において、折り工学を用いることで、素材の使用量を減らすことができます。また、折り紙工学を用いたデザインは、製造プロセスの合理化につながり、コスト削減やエネルギー消費の削減など、環境保護に貢献します。

さらに、折り工学は、リサイクル可能な素材を用いた製品の設計にも利用されます。例えば、折り紙を用いた包装材料や、折り紙を模した照明器具などがあります。

まとめ

環境配慮設計がこれまで以上に求められる中、企業における具体的な取り組みが進んでいます。折り工学は環境配慮設計において有用な技術であり、製品やサービスの設計において、より持続可能な解決策を提供するために利用されています。折り工学は環境配慮設計に関心を持たれましたら、ぜひOUTSENSEにお問い合わせください。

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株式会社OUTSENSE(あうとせんす)

株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性のや機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。

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株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性や機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。本ブログでは、「折り工学」や研究開発、環境技術について発信しています。

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