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【SDGsとは?】企業が取り組むメリット・成功事例・導入手順を徹底解説
作成日:2022年9月10日 更新日: 2024年12月10日
SDGs(エス・ディー・ジーズ)について耳にしたことはありますか?
この目標は、企業や個人が持続可能な未来を築くための指針となるものです。
しかし、具体的に企業がどのように取り組んでいるのかや、成功事例については十分に知られていない場合が多いです。
本記事では、企業のSDGs導入のメリット、最新事例、導入ガイドをわかりやすく解説します。
ス ポ ン サ ー リ ン ク
目次
SDGsとは?企業活動で注目される背景
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、国連が2015年に採択した「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。2030年までに、貧困の撲滅や気候変動への対応、ジェンダー平等の実現など、持続可能で公正な社会を目指すための17の目標と169の具体的なターゲットから成り立っています。
その基本理念は、「誰一人取り残さない(Leave No One Behind)」こと。企業活動でも重要視され、ビジネス戦略の一部としてSDGsを取り入れることで、社会的責任を果たしながら成長を促進する動きが広がっています。
SDGsの17の目標一覧とその意義
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなにそしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
これらの目標は、政府や企業、個人が一丸となって取り組むべき普遍的な課題です。
SDGsコンパス:企業の持続可能な成長戦略
SDGsCompassとは、企業が、SDGsを経営戦略と整合させ、SDGsへの貢献を測定し管理していくかに関し、指針を提供することを目標とした「SDGsの企業行動指針」のことを言います。
企業がSDGsに最大限貢献できるように5つのステップを提示し、それをもとに企業は戦略の方針を決定し、調整します。5つのステップとは次のようなものです。
1.SDGsを理解する
目標やターゲットの全体像を把握し、ビジネスに与える影響を検討します。
2.優先課題を決定する
企業がSDGsに関連して直面するリスクや機会を評価し、優先的に取り組む課題を特定します。
3.目標を設定する
具体的で達成可能な目標を定め、組織全体で共有します。
4.経営へ統合する
各部門や活動にSDGsの目標を組み込み、全社的に推進します。
5.報告とコミュニケーションを行う
活動結果や進捗をステークホルダーに伝え、透明性を確保します。
マテリアリティとSDGs:重要課題の特定と優先順位
「マテリアリティ」とは、企業が重点的に取り組むべき「重要課題」を意味します。
SDGsでは、企業が自社の事業活動において社会や環境にどのような影響を与えているかを評価し、取り組みの優先順位を付けることが求められます。
マテリアリティが必要な理由
- ステークホルダーとの信頼構築
具体的な課題と取り組みを明確化することで、社会からの信頼を獲得できます。 - 持続可能な成長の実現
リスクを管理し、機会を創出することで、企業価値を向上させます。
SDGsとCSR・ESGとの違い
SDGs、CSR、ESGはそれぞれ異なる概念ですが、密接に関連しています。
以下に特徴をまとめました。
SDGs
【主な目的】持続可能な社会の実現を目指す国際目標
【対象範囲】政府、企業、個人など
CSR
【主な目的】社会的責任を果たす企業活動
【対象範囲】企業が主体
ESG
【主な目的】投資家が企業を評価する際の基準
【対象範囲】環境、社会、ガバナンス
企業がSDGsを採用する3つのメリット
- 社会課題の解決に貢献
SDGsへの取り組みを通じて、企業は貧困や環境問題などの社会課題を解決する力となります。結果として、従業員の誇りや働きがいも向上します。 - 新規事業の創出
持続可能性をテーマに新たな市場や製品を開拓することが可能です。特に、環境配慮型の商品開発や循環型ビジネスモデルは注目されています。 - 企業のブランド価値向上
SDGsに真摯に取り組む企業は、消費者や投資家からの信頼を得やすく、競争優位性を高められます。
SDGsを企業活動に統合する手順
企業がSDGsを経営に取り入れる際は、段階的なプロセスが重要です。
以下の手順を参考に進めましょう。
社会課題への対応
- 推進メンバーの設定と知識習得
まず、SDGs推進を担うチームを結成し、関連知識を習得します。SDGsの全体像を正しく理解することで、適切な目標設定が可能になります。 - 課題の特定と目標設定
自社の強みや事業環境を分析し、17の目標の中から優先的に取り組むべき課題を選びます。設定する目標は具体的で測定可能なものにすることがポイントです。 - 具体的な行動計画と社員教育
目標に基づいて行動計画を立案し、社員全員がSDGsの意義を理解できるよう教育プログラムを実施します。 - 定期的な活動報告と改善策の導入
取り組みを定期的にレビューし、必要に応じて計画を見直します。成果や課題は、社外にも公開して透明性を高めましょう。
企業によるSDGs取り組み事例:日本と海外の最新事例
日本企業の取り組み例
- 資生堂:再生可能素材を使用した化粧品パッケージを開発。2025年までに100%持続可能なパッケージを実現する目標を掲げています。
- くら寿司:小学生向けにSDGsの意義を学ぶ出張授業を実施。「お寿司」を題材に持続可能な漁業や食品ロス削減を教えています。
北欧諸国の先進事例
- スウェーデン:家庭ゴミの99%をリサイクルし、発電エネルギーとしても活用。ゴミ分別のインフラ整備が進んでいます。
- デンマーク:「UN17Village」プロジェクトでは、廃材を利用した建築や太陽光発電を活用し、SDGsの17目標すべてを体現する村を建設中です。
出典:UN17Village(英語サイト)
個人でできるSDGs:簡単なアクションガイド
国連が提唱する「ナマケモノにもできるアクション・ガイド」では、以下のように簡単な行動が提案されています。
レベル1:ソファに寝たままできること
- 不要な電気機器の電源を切り、エネルギーを節約する。
- オンラインで請求書を支払い、紙の使用を削減する。
レベル2:家にいてもできること
- ドライヤーを使わずに自然乾燥を心掛ける。
- 短時間のシャワーで水の使用量を削減する。
レベル3:家の外でできること
- 訳あり品やサステナブルな製品を購入する。
- 環境に優しい交通手段を利用する。
レベル4:職場でできること
- 職場でリサイクルや持続可能な調達を進める。
- 地域コミュニティと連携し、SDGsに貢献するプロジェクトを提案する。
まとめ
SDGsの達成には、企業の取り組みだけでなく、一人ひとりの日常的な行動も重要です。
企業としては事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献し、個人としても身近な行動から変化を起こしていきましょう。
2030年までに目標を達成するために、今すぐ行動を始めることが鍵となります。
ス ポ ン サ ー リ ン ク
こ の 記 事 を 書 い た 人
株式会社OUTSENSE(あうとせんす)
株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性のや機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。
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株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性や機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。本ブログでは、「折り工学」や研究開発、環境技術について発信しています。
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