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【保存版】折り工学を製品開発に活用する会社の事例紹介

作成日:2024年6月5日 更新日: –

飲料缶やペットボトルから自動車部品、宇宙産業にいたるまで、折り紙から発展した「折り工学」が使われています。なぜ折り工学が様々な分野で使われるのか、具体例もご紹介します。

ス ポ ン サ ー リ ン ク

目次

折り工学とは

折り工学(折り紙工学)とは、紙を折った時に生まれる幾何学的パターンを利用し、折り紙の特徴的な機能を様々な技術に応用する学問です。

折り紙の折り目には規則性が存在し、その規則性をプロダクトの表面構造に応用することで様々な機能を得ることができます。
折り工学で頻繫に活用される機能として、プロダクトの折りたたみや立体造形が挙げられます。
プロダクトを折りたたむことで、大きな物を小さくしたり、小さいものを大きくしたりすることが可能になり、プロダクトの輸送効率、保管効率を高めることできます。航空宇宙業界においては、宇宙の太陽光発電パネルを小さく折りたたんでロケットに収納し、宇宙空間で広げることで、より大きな発電パネルの構築が盛んに進められています。

また、折り紙のようなシート状の物から立体物を構築できる機能を活かし、プロダクトの量産性や試作費用の削減を行うことができます。包装資材業界では、商品のパッケージを量産効率を落とすことなく、商品を映えさせるデザインを生み出すために日々工夫を凝らしたパッケージが開発されています。

折り紙という名前から紙にのみ適用可能な分野に捉えられがちですが、紙だけでなく樹脂や金属、布、木材、複合材など様々な材料にも同様の機能を適用することが可能です。

紙以外の材料にも適用可能であるという意味を込めて、OUTSENSEでは、折り紙工学ではなく「折り工学」と呼んでいます。

折り工学を活かして活躍する企業

折り工学を活かして、製品開発や研究開発を行う企業が増えてきています。いくつかの会社の事例をご紹介します。

東洋製罐株式会社「ダイヤカット缶」

径方向の力に強い折りを缶の側面部分に採用しており、強度が強くなった分、缶を薄くつくることを可能にしています。その結果、30%の軽量化と材料削減
に成功しており、折りの機能とデザインを統合したプロダクトとなっています。

参照:東洋製罐株式会社、「ダイヤカット缶」
https://www.toyo-seikan.co.jp/technology/can/decorationshape/diamondcut/

サントリー食品インターナショナル株式会社「折り畳み2Lペットボトル」

ペットボトルにあらかじめ折り目が付けられており、PET素材であっても折り畳みやすい工夫が施されています。また、ペットボトルを畳んだ際に勝手に広がらないよう、ロックがかかる形状が採用されています。ペットボトルを1/6サイズまで小さく折りたたむ
ことで、ゴミのかさばりを軽減することができます。

参照:サントリー食品インターナショナル株式会社、「「サントリー天然水」2Lペットボトル 新容器開発!約6分の1サイズまで“小さく、たたみやすい”ボトルへ」

https://www.suntory.co.jp/softdrink/news/pr/article/SBF1360.html

株式会社OUTSENSE「折り工学を活用したODMとR&D」

OUTSENSEでは、折り工学を用いて、様々な業種のみなさまの製品開発や研究開発を支援しています。商品パッケージから、自動車、建築、宇宙業界まで、幅広いスケールのプロダクトに対して、輸送効率や保管効率、量産効率を高めたり、試作費用の削減などを実現することができます。

まとめ

折り工学は、コンピューターの発達により計算可能な形状が増え、今後様々な業界へ派生し大きく伸びていく分野です。折り工学との掛け合わせにより、多種多様な分野で革新的な製品を生み出すことが期待されています。

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株式会社OUTSENSE(あうとせんす)

株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性のや機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。

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株式会社OUTSENSE

(あうとせんす)

株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性や機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。本ブログでは、「折り工学」や研究開発、環境技術について発信しています。

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