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【WBSとは?】研究開発プロジェクトを成功に導くWBSの作り方とベストプラクティス

作成日:2024年6月17日 更新日: –

「WBS」を聞いたことがありますか?「ワールドビジネスサテライト」のことではありません(笑)。プロジェクトマネジメントに使われる手法のことで、宇宙開発等で用いられるシステムズエンジニアリングで欠かせない手法のことです。どのようなビジネスやプロジェクトでも使うことができますし、特に研究開発で使うと効率的に開発を進めることができます。そんなWBSについて詳しく解説します。

ス ポ ン サ ー リ ン ク

目次

WBS(作業分解構造)の基本とは?

WBSの定義と目的

WBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクトを小さな作業単位に分解し、各タスクやサブタスクを明確にする手法です。これにより、プロジェクト全体の管理が容易になり、チームメンバーの役割と責任を明確にすることができます​ (Project.co)​​ (Coursera)​。

研究開発プロジェクトにおけるWBSの重要性

研究開発プロジェクトは複雑であり、成果物の品質や進行状況を厳密に管理する必要があります。WBSを利用することで、各フェーズやタスクを明確にし、プロジェクトの進行をスムーズに進めることができます​ (Asana)​。

WBSの主要要素と構成

WBSレベルとその役割

WBSは階層構造を持ち、通常は3つ以上のレベルに分かれています。各レベルは、親タスク、依存タスク、サブタスクで構成されており、それぞれの役割が明確に定義されています​ (Lucidchart)​。

WBS辞書の作成と活用方法

WBS辞書は、各コンポーネントの定義や必要なリソース、進捗測定方法を文書化したものです。これにより、プロジェクトの各ステップがどのように実行されるかを詳細に記録することができます​ (Coursera)​。

研究開発プロジェクトに適したWBSのタイプ

デリバラブルベース(成果物ベース)のWBS

デリバラブルベース(成果物ベース)のWBSは、プロジェクトの成果物に基づいてタスクを分解します。各タスクは特定のチームや個人に割り当てられ、プロジェクトの終了までに完了すべき明確なアウトプットが設定されます (Project.co)。

フェーズベースのWBS

フェーズベースのWBSは、プロジェクトを主要なマイルストーンやフェーズごとに分割します。各フェーズは、さらなる細かいタスクに分解され、進捗管理がしやすくなります​ (Asana)​。

ハイブリッドWBSの活用方法

ハイブリッドWBSは、デリバラブルベースとフェーズベースの要素を組み合わせたもので、複雑なプロジェクトに柔軟に対応できます​ (Project.co)​。

WBS作成のステップバイステップガイド

プロジェクトスコープの定義

まず、プロジェクトの全体目標、成果物、境界、および締め切り を明確にします。チームが達成すべき主要な成果物を特定し、プロジェクトの包含範囲と除外範囲を定義します​ (The Digital Project Manager)​。

重要書類の収集と整理

プロジェクト管理計画、リスク登録簿、プロジェクトスコープステートメントなど、必要な書類を収集し整理します​ (Coursera)​。

階層構造の作成と分解方法

プロジェクトを階層構造に整理し、主要な成果物を最上位に配置します。各成果物をさらに小さなタスクに分解し、管理しやすくします​ (Lucidchart)​。

チームメンバーの役割分担

各タスクの責任者を決定し、役割分担を明確にします。これにより、責任の所在が明確になり、チームメンバー間のコミュニケーションが円滑に行われます​ (Asana)​。

WBSを活用した効果的なプロジェクト管理

タスクの依存関係とスケジューリング

WBSを使用してタスクの依存関係を特定し、スケジュールを作成します。これにより、プロジェクトの進行状況を追跡しやすくなります (The Digital Project Manager)。WBSをもとにガントチャートを作成するとわかりやすいです

コントロールアカウントとワークパッケージの管理

コントロールアカウントを使用して、コストとスケジュールの管理を行い、ワークパッケージで詳細なタスク管理を実施します​ (Lucidchart)​。

成功するWBSのベストプラクティス

WBSの精度と柔軟性のチェック

WBSが正確であることを確認し、必要に応じて柔軟に対応できるようにします。これにより、スコープクリープ(プロジェクトのライフサイクルにおいてプロジェクトの要件が増加すること)や再作業を防ぐことができます (Lucidchart)(wrike)。

サポート活動の含め方

トレーニングやテスト、ドキュメント作成などのサポート活動をWBSに含めることを忘れないようにします​ (Lucidchart)​。

まとめ

研究開発プロジェクトにおけるWBSは、プロジェクトの成功に不可欠なツールです。効果的なWBSの作成と管理により、プロジェクトの進行状況を追跡し、目標を達成するための道筋を明確にすることができます。WBSを活用することで、プロジェクトチーム全体のモチベーションを高め、プロジェクトの成功確率を大幅に向上させることができます。

OUTSENSEでもシステムズエンジニアリングの手法を取り入れており、研究開発だけでなく展示会出展等の営業活動にもWBSを活用しています。宇宙開発への新規参入をご検討されている会社様にシステムズエンジニアリング導入の手伝いをさせていただいた実績もございますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性のや機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。

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株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性や機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決をいたします。本ブログでは、「折り工学」や研究開発、環境技術について発信しています。

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